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2010年8月26日 (木)

前田くん

Matu050 入社二年目の前田くん。

…空気が読めない。

だけど大好きです前田くん。どんな上司に対しても、果敢に自分のことを”オレ”って言う。腰はとっても低いのになぜか”オレ”。いったいどうやって面接受けたんだろ。

「オレの将来の目標ってヤツは…」とか、親指で自分を指しながら言ったんだろうか。かっけーな。

前田くん、生まれは教師一家。悪さもできず真面目そのものに育ってきた。家族や親せきが代々全員教師の中、彼はたった一人薬剤師。薬剤師免許を学部生で取得したので、大学院生のときは時給3000円、店長よりも高い時給でドラッグストアでバイトしてたとかっていうから、お勉強はかなり出来て賢い。仕事を一緒にしていても、何でもさっさと自分で考えて、こちらが下手くそな教え方をしても、スルスル理解してくれる。

そんなオレ様、前田くん。今年はうちの部署に新人が入らなかったので、下っ端2年目。飲み会の幹事も2年連続で引き受けている。下っ端は行事事に引っ張りだこ。これはそんな前田くんの事件ファイルです。

【前田事件簿1】

毎年、うちの部署はバレンタインとホワイトデーがある。一応、暗黙の了解でサプライズ的にチョコをあげたりお返しをもらったり…。一応、ドキドキ的な雰囲気の恒例行事。

今年のホワイトデー。ホワイトデーは新人が買いに行くというお決まり事。バレンタインも、ホワイトデーも一応内緒にして準備をする。すると、

前「あの、女性のみなさんでチョコ苦手な方いらっしゃいますか?ホワイトデーの件で。どうせ貰うって分かってるんだから、聞いたほうがいいでしょ。逆に何かリクエストしてもらえれば、それはそれで。」

直球すぎる。どうやら、こういうプレゼントとかおもてなしがかなり苦手らしい。

前「ゴルディバとかってヤツどうですか?」

チョコレートの王様、GODIVA(ゴディバ)を”ゴルディバ”と真顔で言い、正式名称を教えてやるも、その後色んな先々で間違え、デパートの案内所でも「ゴルディバってどこですか?」と自信満々で聞き、「チョコレートのゴディバですね?」と、丁寧に訂正され、散々恥ずかしいめにあったとか。かなりの剛速球で直球を投げてくる割にすべてフォアボール。押し出し。

そんな、前田くんのリサーチの甲斐あって、今年のホワイトデーはハズレなしでした。

【前田事件簿2】

先日人事異動に伴い、うちの部署の歓送迎会が開かれた。幹事はもちろん、待ってました!前田くん。もう本当にこういうの苦手みたいで、今回もヒーヒー言いながらお店探したり、移動される方々にプレゼント探したり。

一応、プレゼントも毎回恒例とは言いつつサプライズなのに、移動する先輩に…

「あの、今度の送別会のプレゼント何がいいですか?サプライズはありません。ゴルフが趣味でしたら、打ったら煙の出るボールとかどうですか?」

と、クソ真面目な顔して坦々と聞いてた。打ったら煙の出るボールって…ホワイトデーで当人に聞くことを覚えてしまった前田。

そして、お店探しも頑張りました。今回の人事異動はまぁまぁ上層部の方の異動なので、しっかりとお店を抑えておきたいところ。どこになるかと思いきや。

つぼ八

全員どん引き。「え?つぼ八って、白木屋とか和民みたいな二次会でもう一軒行っときますか?みたいな店やんね。」と、あたくしめとしたことが、つい言ってしまった。

青ざめる前田。

「どうりで、皆につぼ八て言ったら苦笑いされました。」と、前田くんもさすがに白木屋は知っていたらしく、あたくしめの一言を皮切りに後悔の念が襲った。上司の異動に二次会程度の会場を準備してしまった。やってしまった。

そうは言っても決まってしまったので、当日。

あたしゃ大好きな前田くんと会場入り。何やら紙袋をたくさん持っていたので、「それ、サプライズのプレゼント?」と聞くと、

「はい。Nさんには、煙の出るゴルフボールにしようと思ったんですけど、ゴルフショップに行けなかったので、無難にネクタイで。あと、Pさんにはお子さんと使って頂けるマグカップのセットを。雑貨屋の閉店セールで安く売ってたのでそれにしました。」

プレゼントが決まっただけで、すでに達成感に満ち溢れて清々しい前田くん。閉店セールで安く手に入ったことが、かなりの手柄だと思っている。いやいや、贈り物だからそこはケチらなくていーぜ。

そして、飲み会が始まると、幹事もサプライズも苦手な前田くんの特技が発揮される。自分の周りで飲んでいる人たちが、誰が何を何杯飲んだのかしっかり覚えている。自分がベロベロになっても何故かそれだけはメモも取らず覚えている。さすが、薬剤師。(関係ないか。)

隣の人が「あたし何杯飲んだっけー?」と酔っ払っていると。真っ赤な顔して、

「ビールが2杯、梅酒ロックが2杯。合計4杯で、今の梅酒ソーダ割りで5杯目です。」

翌日に予定があってセーブしたい人にはかなり役立つ特技だ。おかげで、飲みすぎ注意報の人の横に引っ張りだこ。自分が立てないほど酔っ払っても、しっかり覚えているので、酒が飲めず素面で飲み会に参加している私からしたら、神の域だ。

【前田事件簿3】

こんな前田くんですが、仕事もしっかりしてます。先日の猛威をふるった台風4号。朝、いつものごとくサマータイム一番乗りで会社に着くと、すでに前田くんが出社してる。

前「今、雨止んでますか?今日、6時に会社来ました。」

6時って、あの台風が最接近で、目が覚めるくらいの豪雨と暴風だったハズ。

前「タクシーも全然走ってなくて、呼んでも来なくて歩いて来たら、家を出て5分でずぶぬれになりました。自然乾燥でここまで乾いたんですけど、途中で帰ろうかと思いました。」

来なくていいです。

責任感の塊。えらい!えらいけど、台風の時は休みましょうって学校で習ったよね。自然乾燥でそこまで乾くとは。恐るべし前田。ひょろひょろなのによくぞ会社にたどり着いたな。

こうして、久々に現れたヒットキャラ。これからも前田くん観察に勤しみます。

事件は会議室で起きてるんじゃない!前田に起きてるんだ!!!

頑張れ!オレ前田。係長と呼ばれるその日まで…

 

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2010年8月 8日 (日)

東京砂漠

少し前のお話ですが、7月の3連休。

こちら京都は日本三大祭の祇園祭。”動く美術館”と称される煌びやかな山鉾巡行が、全国各地から押し寄せた観衆の目を魅了した。

…ようだが、祇園祭り真っ最中の先週の金曜日。あたくしめはそんな伝統の祭は、「人にもまれもまれて祭を見てんのか、人を見てんのかわかんねぇな」と、京都に居ながらにして一度も見たことが無く、会社帰りに1年間365日24時間1分1秒コンマ何何、毎日が祇園祭の東京へ。

一たび渋谷に降り立てば、名犬ハチ公は山鉾の如く民衆が群がり、とっくに京都の祇園祭りが終わっている夜10時でさえ、祇園祭の真っ最中。人人人。スクランブル交差点を渡ってくる人々の鞄はまるで山鉾。足取りはまるで阿波踊りに見えてくる。ヨイヤサーヨイヤサーと夜10時にこの交差点を渡るエネルギーは東京都民ならでは。私はこの交差点、夜8時が限界。

まさに東京砂漠。

就職した年から”一年に一度は東京さ遊びに行ぐ”と田舎もんの象徴のように胸中に誓っている私。なんだかんだ毎年ふらっと来てはだらだら遊んで帰る。

いつも無目的で訪れて、なんとなく東京に居る友人に連絡して、なんとなくおしゃべりして帰る東京。今回は大学時代の友人、ナンペイちゃんに会いました。

ナンペイちゃんは私が大学に入学して初めての友人。一人暮らしを始めて、最初にタメ口で喋った人。ナンペイちゃんは自宅通学で大学のジモティーでしたので、左も右も分からねぇあたしは、ナンペイちゃんのおかげで、充実した4年間を過ごすことができましてん。

そんな感謝してもしきれないくらいお世話になったナンペイちゃん。今回は私の結婚式以来の再会ですので、一年ぶり。しかも結婚式のときはあたしゃバタバタでゆっくりお話する時間もございませんで、ゆっくり声を聞くのも顔を見るのも、3年ぶり。東京砂漠にいながらにして、故郷に帰るような気分でございます。

久々の再会は東京お台場、ヴィーナスフォートにて。

あたくしめ、ヴィーナスフォートに行くのは実に11年ぶり。高校のとき友人と東京に遊びに来た時以来。あの頃お台場は、踊る大捜査線ムーブメントで大賑わい。ヴーナスフォートも夢の国のようなイメージで、テレビドラマの撮影が行われていたり、ショッピングモールなのに、遊園地にきたような浮世の象徴とも言える空間でございました。

ゆりかもめも、あの頃は”何て画期的な乗り物なんだ”と大都会の空を走る乗り者に心踊らされ、童心にかえって乗っていたが、実に11年ぶりに乗ると、ビルの合間をスイスイすり抜けて走るため、スピードはなく、隣駅までがかなり長く感じる。大阪万博公園にでも着くんじゃないかというモノレールさながらの乗り心地。

ゆりかもめの思わぬ遅さに、計算ミスでちょい遅刻。

この暑いのに、相変わらずの癒し笑顔で遅刻した私を快く迎えてくれたナンペイちゃん。

そして11年ぶりのヴィーナスフォート。11年前も浮きに浮かれた夢の国は今…。少々さびれた様子で、時代の変化、東京砂漠の厳しさを感じます。中に入ると、内装は11年前と変わらず青空をイメージした天井やヨーロッパの街並みを模した内装。ヴィーナスが木陰で水遊びでもしてそうな噴水…中は変わらずおしゃれな空間ですが、店はアウトレットショップが入ったり地方物産展コーナーができたりと、ヴィーナスも随分B級になったご様子。Bナス。まぁ、物産展好きのあたしからしたら、ある意味夢の国でしたが。。。

しかし、3連休のお昼時ですから、さすがにレストラン街は賑わっておりまして。久々の再会を祝して、中華ランチで昼下がりの暇な主婦ぶってみましたわよ。オホホ。

なにせ久々ですので、取りとめのない話が続きます。お互いの仕事の話や、大学時代の想い出話し、最近の悩み事の相談など、会えばお互い溜まりに溜まったたわ言を。

ゆっくりランチを食べ終えたところで、喋ってばかりもいられませんので、街へ繰り出すことに。

三連休で家族連れやカップルで賑わうお台場、人の波にのまれてあれよあれよとたどり着いたのは、フジテレビ夏休み企画お台場合衆国。

P1080500 さすが、合衆国は人口が多い。日本の何倍かしら。フジテレビ社屋はすんげー人だかり。もし、自分の会社がある日突然、こんなに人が押し寄せていたら、あたしゃ出社せず無断で帰ると思う。

しかし、さすがお台場フジテレビ。何となくぶらぶらしてるだけで、こんな有名人に出会います↓↓

P1080494 ライオンちゃん。

この日は小堺かずきの”ごきげんよう”の収録もなかったようで、らいおんちゃんも炎天下の中、休日出勤。手当ついてるかな。ライオンちゃん。皆、ライオンちゃんと写真と撮りまくっておりました。あたしゃ、ミーハーですが、所詮中は”人間”とさっくり割り切っているので、中の人間も暑いだろうに…と暑中見舞いお察し申し上げて、横から記念の一枚を取らせて頂きましたよ。おおきに。

じゃあね。ライオンちゃん、ごきげんよう!

と、お台場とライオンちゃんに別れを告げて向かった先は、休日の親子連れで賑わう”葛西臨界水族館”。今回ナンペイちゃんと会うことになり、どこか行きたいところを聞かれて即答したのが、葛西臨界水族館。

以前、日テレ系”所さんの笑ってこらえて”で、20年以上前にこの水族館の建設計画が持ち上がった際に水族館の目玉、”マグロの水槽”を考案した現アクアマリンふくしま館長の安部義孝さんを紹介していた。泳ぎ続けないと死んでしまうというマグロ。静止できないマグロを生きたままどう水槽に運ぶかという当時の苦労をドキュメンタリーで放送しており、それを見た私は次回の東京はコレだ!とずっと見たかったのよ。

そして、この安部義孝さんは今、シーラカンスを日本の水族館で見たいという壮大な計画に取り組んでいらっしゃり、アクアマリンふくしまのチームがシーラカンスの撮影に成功したというニュースを耳にしたりと、還暦を迎えてもなお、純粋な夢に向かって飛躍し続ける安部さんの姿に感銘を受け、この安部さんが作ったマグロの水槽とやらに一目お目にかかりたかった。

そして、初めて足を踏み入れた葛西臨界水族館。都心にあるということもあり、規模は小さいが、海洋区域別に小さな水槽が多く並び、かなり内容が充実している水族館だった。

P1080526 P1080516 P1080559 熱帯域の色鮮やかな魚や、今にもワカメに絡まりそうなリーフィーシードラゴン、暗い海底に生きる生物、外に出るとペンギンの島があったりと、狭い館内を迷路のように周り、見る目を飽きさせない構造。アザラシやイルカ、ジュゴンなんていう大きな動物はいないが、水槽をガラスなしで間近に見ることができたり、珍しい水鳥の水槽があったりと、いい意味でマニアック。

P1080540 P1080557 そして、小さな水槽をたくさん見て、ドッカーン、デーンと開けた空間に出てきたマグロの水槽。やはり、止まることが出来ず、すごいスピードで泳ぎ続けるマグロ。テレビでよく見る、マグロの解体ショーに登場するようなでっかいマグロが飛行船のように泳いでいる。

水族館で大きな生き物といったらイルカやシャチ、エイ、ジンベイザメなど哺乳類系は目にするが、こんな大きな光りものの魚が目の前に居て、しかもあの寿司に乗っている小さな長方形の赤身がコレだとは思えないくらいのド迫力。

ただただ”すげー…”と口を開いて見入ってしまう。圧巻のマグロだった。

お土産はこちら↓↓

P1080630 マグロてぬぐい。よし、この手ぬぐいをぬじりハチマキにして、マグロでもさばくか。出刃もってこーい!!

大学の卒業旅行で二人で行ったちゅら海水族館を思い出したね。ナンペイちゃん。

自称水族館評論家の私たちといたしましてはね、様々な角度から海洋生物を楽しめ、充実した内容の葛西臨界水族館、星三つです!!おたみシュラン認定でございます。

こうして、懐かしい友と梅雨明けの都心で、ひと夏の想い出づくりを楽しんだ私たち。大都会に暮らし、遠く離れてもなお、こうして、日常から抜け出し、学生時代を懐かしめる友にがいることが嬉しくてたまらなかった。

都会の生活にもまれ、社会のルールにもがき、自分を見失いそうになりながらも、こうしてふと我に返る場所があることを実感した東京砂漠。

あるひと時を共に助け合い、喜びを分かち合った友人。

それは距離や時間では決して消えることのない、オアシス。

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